受賞作品展示 科学部門
平成30年度(第55回)受賞作品

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文部科学大臣賞(低学年の部)

「3、2、1、ゴーシュート!!めざせ さいきょうブレーダー」

~ながくまわるこまのひみつさくせん~

富山県富山市 富山大学附属小学校 1年

澤田 利周

審査員のコメント

 この研究は,大好きなこまを長く回したいという願望からスタート。まず,軸につける本体の紙の部分の形,大きさ,厚みなどの条件を変えて実験をくり返しています。その中で,形によって回り方が異なる理由を探る際に,自分でおもりを持ってぐるぐる回ってみて遠心力を体感するなど,自分の感覚で理解を試みるアプローチもあったりしてよかったと思います。また,軸の長さや軸の先端の形にまで視点を広げ,試行錯誤しながら自分なりに最もよく回るこまの製作にまでこぎつけています。最終的に作ったアクリル板のこまは,本当に長時間よく回るので驚きました。研究成果を生かし赤ちゃん用のおもちゃ作りにも取り組んでいる点もえらいと思います。
crown

受賞者の言葉

 「3、2、1、ゴーシュート!!」大すきなこまであそぶとき、ぼくはいつだってワクワクしています。そんなぼくになつ休み、思いがけない大ぼうけんがまっていました。かがく作ひんです。
 「かっこいいな、ぼくにもできたらいいな」学校でせんぱいたちの金しょう作ひんを見てうらやましく思っていました。「澤田くん、ベイブレードにきょうみがあるんだったらやってみたら? おもしろいよ」理科の先生のことばでスイッチが入りました。そこでかんがえたのが「ながくまわるこまのひみつさくせん」です。
 「ほんとうにじっけんになるのかな?」とはじめはよくわからなかったけれど、こまをじゆうちょうにかいていくと、大きさやかたち、じくのたかさ、じくのさきのかたちがちがっていることに気がつき、じっけんメニューがきまっていきました。メニューにあわせてなんどもホームセンターに出かけて、ざいりょうをあつめました。先生のアドバイスで、ひとつのじっけんで十回ずつタイムをはかりました。タイムがのびるたびに「もっともっと」と力が入りました。まわしすぎて手が赤くなりました。
 よそうでは、ほしやギザギザのついたかたちがながくまわると思っていたのに、けっかはまるがいちばん。「どうしてだろう?」とじぶんがこまになってまわってみたりもしました。じっけんの数がふえてひみつがわかっていくのがたのしかったです。とくにボルトとナットをくみあわせたこまを「ファイティングメタルブレード」と名づけて、お父さんやお母さんとたいせんしたことは、なつ休みさい高の思い出です。
 こまのまわるひみつをりようして、ながくまわる赤ちゃんのメリーゴーランドもつくってみました。じょさんいんでふたごの赤ちゃんがニコニコえがおになったとき、ちょっとだけはつめいかになれた気分でした。
 つらいときもあったけれど、じっけんにきょうりょくしてくれたすてきな人たちのことを思い出しました。じどう車ぶひんや、プラスチックかこうですごいわざをもったしょく人さんが、しごとのようすを見せてくれたり、ざいりょうをかこうしてくれたりしました。さいごまであきらめないでこの大ぼうけんをつづけられて「ありがとう」の気もちをつたえたいです。
 ぼくのまわりには、おもしろいあそびやどうぐがたくさんあります。じぶんでつくってみたり、手じなにしてともだちをびっくりさせたり…。みんながえがおになれるそんなじかんが大すきです。これからもじっけんであたらしいふしぎを見つけていきたいです。