受賞作品展⽰ 作⽂部⾨
令和2年度(第57回)受賞作品

※一部表示ができない漢字表記は標準漢字又はひらがな表記してあります

文部科学大臣賞(高学年の部)

目標を立てるだけ名人の私

愛知県岡崎市 三島小学校 6年

杉田 遥香

審査員のコメント

 この作品は、何も言わずにいつの間にか目標を達成してしまう兄がいるために、自分の悪いところばかり目立ってしまうと考えてきた自分が、自分の弱さから目をそらさず前を向いていこうとするまでの揺れ動く気持ちが描かれています。
 遥香さんは、この難しい内容について、目標を高く持つが努力が続かずやめってしまった習い事を数え上げるという読者の心をつかむ書き出しと、自分の考えが揺らぎ始める接骨院の出来事を起承転結の「転」として効果的に使った構成で、見事に表現しました。
 「目標を立てるだけ名人」であった遥香さん、今度は、「目標に負けない名人」となれましたね。
crown

受賞者の言葉

 「はる、今、先生から電話があって、はるの作文が文部科学大臣賞に選ばれたって。」いつもよりずっと高いお母さんの声を聞いて、私は全身にぶわっと鳥肌が立ちました。だめな自分のことを作文に書いたはずなのに。でもそんな私でも、こんなすばらしい賞をもらえるなんて、とうれしさで胸がいっぱいになりました。
 私は、今も走ることはやめずに続けられています。今回、賞のことを聞いて、作文を読み直して、さらにやめずに続けていこうという気持ちが強くなりました。
 今年は、コロナで普通の生活じゃなかったけれど、そのおかげで私は自分のだめな部分にも気づくことができたし、お兄ちゃんのがんばっている姿を知ることもできたので、悪いことばかりじゃないと思います。
 努力していたお兄ちゃんは、今年、全国大会で優勝し、日本一になりました。そして私も全国で一番の賞をもらうことができたので、兄妹で日本一になれてうれしいです。
 これからもあきらめずにがんばっていきたいと思います。すばらしい賞を、ありがとうございました。