受賞作品展⽰ 作⽂部⾨
令和5年度(第60回)受賞作品

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全国都道府県教育長協議会会長賞

ごはんがおいしくなるとき

茨城県 笠間市立北川根小学校 1年

飯村 修介

 ぼくのさみしいなつやすみがはじまりました。なぜさみしいかというと、なつやすみにはいってすぐに、おとうさんとおかあさんがコロナになってしまったからです。ぼくは、うそ!とおもいました。でも、コロナになってしまったことは、かわりません。なにをすればいいのか、ぜんぜんわかりませんでした。おとうさんとおかあさんはわしつですごして、だれにもあえません。たよれるのは、おばあちゃんだけです。そして、おにいちゃんとおねえちゃんとおじいちゃんとぼく、五にんのせいかつがはじまりました。
 わしつのふすまのむこうから、おかあさんが、
「ごめんね。みんなにめいわくかけて。おばあちゃんがたいへんになっちゃうから、しゅうすけ、いいこでおてつだいしてね。おねがいね。」
と、つらそうにいっていました。
「うん、がんばるよ。」
 ぼくは、おかあさんやおばあちゃんのために、がんばるけついをしました。 
 あさは、あさがおのみずやりからはじまります。みずをたっぷりあげてから、あさごはんのじゅんびです。まず、ドレッシングをだして、おはしとおさらをならべます。つぎに、ごはんをよそって、おかずをよそいます。それでテーブルにおいて、いただきますをします。ごはんをたべおわったら、かたづけとはブラシをしてから、べんきょうです。
 あさのじゅんびはたいへんだとおもいました。でも、おばあちゃんは、おとうさんやおかあさんにごはんをはこんだり、せんたくものをほしたりしていて、もっとたいへんだとおもったので、わがままはいわないぞとおもいました。
 でも、そうして、おばあちゃんのおてつだいをしながらすごしていたとき、きゅうにぼくはさみしくなりました。おなじおうちにいるのに、いっしょにいられない。だから、ぼくはおとうさんとおかあさんにおてがみをおくることにしました。
「おとうさんおかあさんへ
 いつもこいしいです。大すきです。はやくげんきになってもどってきてほしいです。また、ぎゅーがしたいです。 
                               しゅうすけより」
 すると、おへんじがはってありました。
「やっとごはんがおいしいとかんじるようになってきました。でも、みんなとたべたほうがもっとおいしいとおもいます。だいすきです。
                         おとうさん・おかあさんより」
 おとうさんもおかあさんも、だんだんげんきになってきたけれど、やっぱりみんなとすごしたいんだなとおもいました。
 だんだんげんきになってきたので、ろうかのはしからおはなししたり、とおくでおたがいにぎゅーのポーズをしたりして、すごしました。
 ぼくのおてつだいも、だんだんなれてきました。一にち三かいのごはんのじゅんび、おふとんをしいたりして、たくさんがんばりました。おばあちゃんやおにいちゃん、おねえちゃんともたくさんすごしました。にかいでいっしょにねたり、いっしょにテレビをみたり、いっしょにゲームをしたりしました。
 そして、おとうさんとおかあさんがわしつからでてきました。ぼくは、やっとあえたんだ。ちょくせつぎゅーができる!とおもって、おかあさんとぎゅーをしました。うれしくて、あたたかいきもちになりました。
 そのひのよるごはんは、ひさしぶりにぜんいんそろってのごはんになりました。いつものごはんより、とてもおいしくかんじました。

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