受賞作品展⽰ 作⽂部⾨
令和5年度(第60回)受賞作品

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全国連合小学校長会会長賞

おこられるぼく

愛知県 岡崎市立六ツ美西部小学校 1年

日野 颯斗

 あさごはんをたべているとき、おねえちゃんがわらわせた。おもしろくて、おとうさんのパソコンにおちゃをふきだしてしまった。
「あっ、しまった。やっちゃった。」
いそいで、ティッシュでパソコンをふいた。おかあさんもすぐにタオルでいっしょにふいてくれた。ぼくは、こわれていないかしんぱいだったので、おかあさんにこわれていないかきいた。おかあさんは、
「こわれていなかったよ。よかったね。でも、パパのたいせつなパソコンだから、ちゃんとあやまろうね。」
と、いった。ぼくは「いやだなあ。」とおもった。なぜなら、おとうさんにおこられるかもしれないとおもってこわかったからだ。
 そのあと、おとうさんがおきてきて、
「おはよう。」
と、いった。だけど、ぼくは、しんぞうがドキドキしてなにもいえなかった。なんども、「ごめんなさい。」といおうとおもったけれど、なぜかなみだがポロポロとでてきてしまい、いえなかった。そうしているうちに、おとうさんは、しごとにいってしまった。
 おとうさんがしごとにいってしまったあと、「どうして、ごめんなさいがいえなかったのだろう。」とおもって、おもちゃのハンマーであたまをポカポカなぐった。おひるごはんのときも、「あー、あやまればよかったな。」とおもいながらごはんをたべた。ぼくは「パパがかえってきたら、すぐにあやまろう。」とおもった。 
 だけど、よる、おとうさんがなかなかしごとからかえってこないので、ねるじかんになってしまった。「あしたは、ぜったいにすぐにあやまるぞ。」と、おもっておふとんにはいったとき、
「ただいまー。」
と、おとうさんがかえってきた。ぼくは、
「ごめんなさい。パソコンにおちゃをふきだしちゃったの。」
と、とびおきて、おとうさんにだきついて、すぐにあやまった。おとうさんは、びっくりしたかおになって、
「そうか。だから、あさないていたんだね。ちゃんとはなしてくれてありがとう。」
と、ニッコリしていった。
「あれ、おこらないの?」
と、きくと、
「ちゃんとはなしてくれたからいいよ。これからは、きをつけてね。」
と、わらっていた。「なあんだ、すぐにあやまればよかったんだ。」と、ほっとした。
 あさ、すぐにあやまっていれば、一にちいやなきもちですごさなくてよかったのにな。
 これからは、なにかわるいことをしてしまっても、ドキドキしないで、ゆうきをだして、すぐにあやまろうとおもった。

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